味方同士の馴れ合いを排除するのもブラウン流だ。この日の紅白戦では、投手が厳しく内角を攻める場面がやけに目立った。最初の餌食となったのが嶋。高橋のストレートが左前腕部内側に当たった。「複雑骨折ですよ」と笑いで痛みをこらえた嶋の右腕は腫れあがったが、大事に至らなかったことが、幸いだった。
「ミーティングでインコースを攻めることを投手陣の決まり事とした。死球のケースも出てくるが、味方であっても勝負の世界だから仕方ない」
前日のバッテリーミーティングで、ブラウン監督が自ら内角攻めを指令していた。打者の胸元ではなく、膝元を突き、足を動かせて、踏み込ませなくするのが狙い。手元が狂って嶋の腕が腫れたが、高橋は梵(そよぎ)にもユニホームをかすめる球を投じた。天野も東出に膝元を突くカーブを投げ、のけ反らせた。
「打者に内角を意識させないといけない」と言う指揮官のケンカ投法を投手陣は実践。紅白戦でもこの迫力なら、オープン戦は推して知るべしだ。


